自信がある状態
「自信のない計画」を「自信のある計画」に変える。本当にそんな魔法のようなことが出来るのだろうか?そこで、「自信がある」という状態を考えてみる。「自信がある」とは、いったいどのような状態を指すのだろう。
「自信」という言葉をウィキペディアで調べてみた。「人間が自らの能力、知識、信念などを信頼している精神の状態を意味する。自信があればうまくいくと自分を信頼し、未経験の領域に挑戦する場合でも自己不信や戸惑いを克服することができる。自信を獲得するためには家族や他人との人間関係、社会の中での生活などを通じて、経験を蓄積しながらそこから得られた知識や教訓を建設的に活用しなければならない。つまり自分がうまく物事を進める力量の結果として自信は内面化される。」
ここからは、「①能力、②知識、③信念を持ち、自分を信頼すること」という答えが導かれる。となると、①能力や、②知識や③信念のない者には、「自信のある計画」が立てられないことになる。果たして本当だろうか?
持たざる者
「絶対的な能力、知識、信念」を持つ者は、確かに「自信」を持てるかもしれない。しかし、そのような人間が果たしてこの世に何人存在することだろうか?
「絶対的な能力、知識、信念」を持たない者は、「自信」を持てないのだろうか?
この疑問に対する答えは、二つとも「否」である。とすると、「絶対的な能力、知識、信念」を持たない者に、「自信」を持ってもらわなければならないこととなる。どのようにすれば「自信」を持てるようになるのであろうか?
この世にはあらゆる人間が存在する。あらゆる能力について、「持てる者」と「持たざる者」が存在する。そして、「持たざる者」に対して「持たざる能力」を発揮することを要求されることがある。その時、人はどのようにしてその困難に立ち向かうのであろうか?
自ら手に入れる
考えられ得る一つの方法は、「持たざる能力」を自ら手に入れることである。しかし、これを解決するには相当な時間と努力を要する。今まさに困難に直面している状況では間に合わない可能性が相当高い。しかも、今まで「なぜ持たなかったのか?」という理由を考えてみると、「たまたま巡り合わなかった」というよりも、「不得手」であった可能性の方が高い。こうなると、おいそれとは力を手に入れることは出来ない。違う方法を検討するしか手は無いようである。
他の物で代替する
二つめの方法は、「持たざる能力」を、より近いと思われる「持てる能力」で代替することである。しかし、これも甚だ心許ない。代替出来れば良いが、恐らくどこかで無理がかかり、破綻をきたす可能性が高いのではないだろうか?
最後の三つ目の方法は、「持たざる能力」を他に求めることである。この方法であれば、自ら為すべきことは、「他に求めた物」を唯々、全幅の信頼で信任することである。そうすれば、「自信のある計画」は、晴れて「持たざる者」全員にもたらされることになる。