身内の御方々や君達、殿上人などが宮さまの御前に多く集まっていた。
廂の柱に寄りかかって女房と話をして座っていると、宮さまが丸めた紙を私に向かって投げられた。
——そなたを思うべしや否や、第一でないのはどうか
筆と紙を給わったので、文にしたためて返した。
——九品蓮台の中には、下品と言うとも
「随分自分を卑しめてるのね、良くないわ。一度言ったことは引っ込めるものじゃないわよ。前は『すべて人は第一に思われずば、全くどうしようもない。ひどく憎まれ、悪く扱われた方がまし。第二第三では死んだ方がまし、第一にて在りたい』と言ってたじゃない」
「人によりけりです」
「それが悪ろきぞかし。第一の人に、第一に思われたいとこそ思え」