2025.4.7、僕らは計画通り旅に出た。
半年以上前に連れ合いが、2025年4月13日(日) から10月13日(月)までの184日間開催されるという大阪万博の開催券というチケットを2枚手に入れたからだ。開幕の日から2025年4月26日(土)までの入場で 大人1人当たり4,000円。ディズニーランドの1Dayパスポートが¥7,900 - ¥10,900ということだから考えようによってはかなり割安で、開催場所は大阪・夢洲(ゆめしま)。テーマは『いのち輝く未来社会のデザイン』、コンセプトは『未来社会の実験場』だ。QRコードさえあれば入場することは可能だが、雰囲気も大事なので紙のパスポートを頼んだのだが、届いたのが出発の前日。少しひやひやしたが、何とか旅のお供には間に合った。
どうせ大阪まで行くのなら車で行こうということになり、車中泊と安価な宿の組み合わせで旅費を浮かして、色々なところをゆったりと観たり、ご当地の美味しいグルメにありつこうと、半年以上かけて連れ合いがプランを練ったのだ。プランを練るために、ネットの他に観光ガイドやら、その土地の歴史本やらをブックオフで買い込んで時間の合間を見つけては検討に検討を繰り返していた。本州には高速道路のパーキングそのものが見どころとなっているところもある。そのようなパーキングは北海道にはない。蛇口を捻れば桃ジュースが出てくるところもあるようだ。私はといえば、「お伊勢さんにお参りしたい、清少納言の足跡を辿ってみたい」と自分の希望をあれこれ言うだけだったが、それでも数十ページにも及ぶ超大作の16日間の旅程プランが出来上がった。
愈々出発の日。札幌を11時に発った。後部座席は完全に倒して荷物をたくさん積む。バックミラーで後部ウインドウ全体だけがかろうじてぎりぎり見える状態だ。本当にこんな感じで車中泊が出来るのだろうか? という不安を感じつつも連れ合いの事だから粗々完璧?な寝床にしてくれるだろう。
昼過ぎに室蘭へ到着。室蘭は私の生まれ育った街だ。小学生の頃16万人を超えていた人口は2025年3月31日住民基本台帳では73,980人とピーク時の半分以下にまで減っている。見どころは何といっても水平線の見える地球岬と日本製鋼所の瑞泉鍛刀所、こちらは昔ながらのふいごを使った刀づくりなどが見学可能だ。日の出町にある市場の中の1598食堂で昼食を食べ、中島町のモルエ中島のスーパーアークスで少しだけ上等なすき焼き用牛肉を土産にし、姉夫婦の家へ向かった。就航までの間、時間調整させてもらった上に、お風呂と出前の寿司を馳走になり、満を持して津軽海峡フェリー室蘭港フェリーターミナルへ向かった。19:50には受付を済ませ20:30頃、大型トラックを先頭にして乗り込み20:50出航した。小雨が降って来た。降船後すぐに長時間運転するため、リーズナブルではなかったが、記念にスイートルームを予約した。ライトアップされた白鳥大橋をくぐり青森に向かった。フェリーの説明書には『着く前にアナウンスしますので、車に乗り込む準備をお願します』と書いてあったが、念のため2:50には起きることにした。
4月8日、2:50、起床。「なかなかアナウンスが鳴らないね、到着遅れているのかな? 」3:40、アナウンスがあった。「本船は定刻通り青森に到着します。車で乗船のお客様はすぐに車にお戻り願います」慌てて車に戻り、3:50、青森に到着。アナウンスで起きようと思っていたら、みんなに迷惑をかけるところだった、起きててよかった。
青森港に着くと、こちらも小雨がちだった。休む間もなく高速を走らせ朝6:00頃、頭を雲で隠した岩手山が見えてきた。中々荘厳な景色だ。写真に撮ったが、素人のためか見た目より感動がなかった。10:00頃会津若松に入り、まっすぐ鶴ヶ城入り、現在10:50。喜多方市に本店がある喜多方ラーメンを食べて、御薬園へ、ホテルへチェックイン後、17:00、東山温泉入湯、近くの焼き鳥居酒屋で夕食、ホテルへ帰り一泊。
4月9日、日光東照宮を参詣し、栃木県宇都宮市へ向かう途中で、北海道にはいない野生の猿軍団に遭遇したが残念ながら写真は撮れなかった。17:20頃、宝木町の幸楽で宇都宮餃子を食べた。ここらへんの餃子屋さんはとにかく駐車場が広い。それだけ餃子が人気なのだろう。食べ終わって店を出ると駐車場は満杯、次々と客が入って来た。食後、近くのローソンでビールやお菓子を買い、RVパーク大谷へ向かった。今回初の車中泊。車はスズキのフロンクス、普通車なので車中泊には適していない。こちらも連れ合いが寝られるように色々と工夫されていた。
4月10日、株式会社SUBARU群馬製作所矢島工場のスバルビジターセンター見学、富岡製糸場へ向かい、伊香保温泉で車中泊の予定をキャンセルし安いホテルへ、夕食は伊香保温泉街で上州牛のステーキ。
4月11日、水沢観世音、河口湖、富士山パノラマロープウェイは外国人観光客で大行列、それを尻目に精進湖、富士山本宮浅間大社、道の駅朝霧公園を見て回る。
4月12日、岩本山にて富士山撮影、ススキ歴史観、浜松餃子は食べられず、伊勢湾フェリーで鳥羽へ。ミキモト真珠島で海女さん実演を楽しみ、ヨークベニマルで夕食用におにぎりや総菜を購入し、鳥羽シーサイドパークで車中泊。初日から出始めた咳がピークになった。
4月13日、鳥羽シーサイドパークからバスでお伊勢さんへ向かう。猿田彦神社が途中にあることがわかり下車した。伊勢神宮外宮は大雨、式年遷宮記念せんぐう館、神宮徴古館、神宮美術館、神宮農業館を観覧し、鳥羽シーサイドパークへ戻り、1人7,000円の夕食を食べ、今日も車中泊だ。
4月14日、車で伊勢神宮内宮へ、快晴! 椿大神社、京都のRVパークへ行くつもりだったが、安いホテルをみつけ宿泊、夕方から大雨。
4月15日、遂に大阪万博、快晴だったが強風で寒かった。昨日と同じ宿へ宿泊。
4月16日、伏見稲荷大社、泉涌寺、東福寺、雲龍院、楊貴妃観音、今熊野観音寺、新善光寺 、戒光寺、即性院、鳥戸野陵、清水寺を廻る。
4月17日、彦根城、岐阜城、岡崎城を見学、名古屋城は入城時間に間に合わなかったが、駐車場のおじさんにお城の夜景の穴場を教えてもらい、無事に写真撮影は出来た。
4月18日、日本唯一の漆黒の松本城、国宝の松本市立 開智小学校を見学し、草津温泉へ向かい、湯もみの最終公演を見学後、温泉へ入湯。湯畑を見たり食事をして宿へ戻った。
4月19日、護国神社、偕楽園、御岩神社、原発を廻り、元ラブホテルだったというとても広い部屋のビジネスホテルで一泊。
4月20日、南相馬のホテル7:00丁度に出発し、中尊寺金色堂、弘前城、岩木山を見て、天皇、皇后両陛下が東日本大震災からの復興状況を視察した時に宿泊されたという八戸グランドホテルで一泊。
4月21日、10:00頃、大間に到着。フェリーの手続きを済ませた後、連れ合いの祖先が住んでいたという佐井村役場へお邪魔した。昼食はもちろんマグロ、『魚喰いの大間んぞく』さんでマグロ三色丼とマグロの胃袋を頂いた。津軽海峡フェリー大間フェリーターミナルを13:40大函丸出航し、函館に15:10に到着し、連れ合いの実家の七飯で一泊。
4月22日、朝食を御馳走になった後、札幌へ向け出発。11:30自宅へ到着し、16日間の旅程を無事に終えた。